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2019/05/09
覚えておきたい!地震に強い3つの構造
せっかく家を建てるのなら、地震に強く長持ちする家にしたいですよね。
そこで知っておいてほしいのが、地震に強い3つの構造です。
それが「耐震構造」、「免震構造」、「制振構造」です。でも名前だけを聞いてもそれぞれがどういう内容で、どう違うのかよくわからないと思います。
そこで今回は、この3つの特徴と違いについてお話しいたします。
■耐震構造
これは、建物を支える柱や梁を太く頑丈なものにし、地震が起こっても耐えられる強度に作られた構造のことを指します。
現在使われている新耐震基準に基づき、震度6強から震度7程度の地震(阪神・淡路大震災レベル)でも構造部分にダメージがなく、安全な建物であることを目標にしています。
したがって、倒壊や建物自体がダメージを受ける心配はありません。
しかし、柔軟性のある構造で地震エネルギーを逃がすような作りになっているので、高層になればなるほど上部の揺れが大きくなるという点には注意が必要です。
免震構造や制振構造に比べて地震エネルギーが直接建物に伝わるので、壁や家具に被害が出ることがあります。
そのため、このような構造の建物の上層階では家具を固定したり、棚の中のものが飛び出しにくいような作りの家具を使ったりすることをおすすめします。
■免震構造
これは建物と基礎となる地盤との間に免振装置となる積層ゴムなどを設置することで、建物の揺れを軽減させてダメージを受けにくくする構造です。
建物の揺れを1/3から1/5にまで小さくすることができるため家具の転倒も少なく、人および室内での被害も最小限に抑えられます。
長期周期地震動に共振しやすくて構造へのダメージも少なくできますが、想定外の地震エネルギーが加わると免振装置が破断する恐れがあります。
また、液状化する恐れのある地盤や軟弱地盤には不向きである、縦揺れには弱いなどという欠点もあります。
■制振構造
これは比較的新しい構造形式であり、建物の部分ごとに地震エネルギーを吸収するダンパーなどの制振装置を設置することで、建物の揺れや振動を最小限にとどめるものです。
地震エネルギーを建物が一旦受けることになりますが、すぐさまそのエネルギーを制振装置が吸収してくれます。
オイルダンパー、鋼材ダンパー、精神パネルなどの制振装置があり、コンクリート建築のような重い建物では各階に、鉄骨建築の軽い建物では最上階に設置されます。
超高層建築物でよく使用される構造で、風にも強い、反復される揺れに強い、揺れが収まった時に建物自体の揺れも素早く抑えるという特徴があります。
いかがでしたか?
今回ご紹介したことを参考に、立地や地盤、コストなどを踏まえて判断するようにしましょう。