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2019/05/16

聞いたことはあるけど…「耐震構造」って結局何?

耐震強度偽装問題をテレビで取り扱ったこともあり、「耐震構造」という言葉を聞いたことのある方は多いかと思います。
何となく、地震に強い家にするための構造だということはわかるかと思いますが、その重要性について理解されていらっしゃる方は少ないのではないでしょうか?

そこで今回は、耐震構造の重要性についてお話しいたします。

■耐震構造の歴史

耐震構造とは、地震に耐えられるように設計された構造のことを指します。
日本は地震大国であるが故に、過去の地震を教訓として建築基準をつくりあげ、耐震技術を発展させてきました。
大きな地震から私たちの身を守るためには、このような地震対策が欠かせません。

また、日本は世界で初めて耐震設計を法制化した国でもあります。1924年に佐野利器(耐震構造学の第一人者)が提唱した「耐震規定」が法律に加わり、以降震災を教訓として耐震構造技術を発展させるとともに、建築基準を改正してきました。
中でも宮城県沖地震(1978年)では大きな被害が出たために、1981年には建築基準法の大改正が行われました。

このように、現在の耐震構造は過去の教訓を活かして作り上げられた確かなものであるといえます。

■地震が与える人・室内・住宅への影響

ここからは震度ごとに、地震が与える人・室内・住宅(耐震性が低い)への影響についてみていきたいと思います。

・震度5強
人…モノにつかまらないと移動が困難
室内…食器や本の多くが落ちる、固定されていない家具が落ちることがある
住宅…壁などにひび割れと亀裂が入る

・震度6弱
人…立っていられない
室内…固定されていない家具の大半が移動もしくは転倒、ドアが開かないこともある
住宅…壁などに大きなひび割れや亀裂が入ることがある、瓦が落下

・震度6強、震度7
人…動くことができずに揺れで飛ばされることもある
室内…固定されていない家具のほとんどが移動もしくは転倒
住宅…壁などに大きなひび割れや亀裂が入る、傾きや倒壊が発生する

このように耐震が低いと建物に大きなダメージが加わります。
しかし、耐震性が高いと震度6弱で軽いひび割れや亀裂が発生する程度で済みます。
震度7でもひび割れや亀裂は多くなりますが、傾くことはまれです。
住宅へのダメージを軽減させて尚且つ身の安全を守るためにも、耐震構造を意識することは重要であるといえます。

いかがでしたか?
過去の被害を無駄にしないためにも耐震構造を意識して家づくりを行い、地震による被害を最小限に留めることが大切です。
家を建てる際には、耐震構造を意識した家づくりを行う業者に依頼するようにしましょう。

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