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2019/05/21
木造二階建ての安全性4つの保証をもっと安心に
みなさん、こんにちは。
注文住宅を購入する際に、安全性は大切なポイントになってくるかと思います。
しかし、一般的な木造二階建て住宅では構造計算(どれだけの力に耐えられるのか計算するもの)がされていません。
では、どのようにその安全性が保証されているのでしょうか。
■壁量計算
これは木造住宅で広く使われている規定で、床面積に応じた耐震壁を設けるように定められています。
この壁量計算を用いて建てられた建物は雑壁(耐力壁以外)も計算に加えているため、構造計算をしてみると強度が20~40%ほど不足しています。
しかし、近年の間取りの傾向からすると、雑壁に耐震効果はあまり期待できません。熊本地震で新築の家が倒壊してしまったのも、この雑壁を計算に加えて強度が不足してしまったことが原因である可能性も指摘されています。
■四分割法
これは耐震壁をバランスよく配置する方法です。これにより、耐震壁のバランスがとれるため、地震時の建物のねじれによる倒壊を防ぐことができます。
阪神淡路大震災では、壁のバランスを無視した建物が数多く倒壊したので、その対策として四分割法が定められました。
しかし、この規定では偏心率(剛心と重心のズレ具合)が0.3以下と定められていますが、この数字はかなり大きな偏りになります。
構造計算においては偏心率0,15以下と半分の値を基準にしています。
■床や屋根の計算
現状これらに関しては曖昧な規定があるのみで、きちんと計算されていません。
阪神淡路大震災では床や屋根の強度が不十分なために、建物に大きなダメージが残ってしまった例がいくつもあります。
したがって、構造計算ではこれらの強度計算も行うようになっています。
■梁の強度
こちらについても明確な基準が定義されていないので、早見表やプレカット工場にその大部分を任せています。
しかし、きちんと計算してみると梁の強度が不足していることも多く、その場合は将来変形する可能性があります。
構造計算では家にかかる力を計算するので、どの程度の太さ・長さの梁が必要なのか調べることができます。
いかがでしたか?
このように木造2階建て建築の安全性は非常に曖昧なものとなっています。
安全性の高い家にするためには、構造計算が必要になってきます。
しかし、業者によっては簡単な計算方法を構造計算とうたっている場合もあります。
したがって、業者の方に確認する際は「許容応力度設計かつ耐震等級3で構造計算をしていますか?」と尋ねるようにしましょう。
耐震等級は建物の強度を表す指標で、これも安全な家である条件の1つです。今回ご紹介したことを参考に、家探しをしてみてください。