ブログ
2019/07/02
構造計算と耐震診断、新築に必要なのはどっち?
「これから静岡県で新築住宅を建てようと思っている!」というみなさん、「耐震」についての準備は大丈夫でしょうか?
地震大国日本の中でも、特に地震の危険性がある静岡県だからこそ、耐震性能への理解は欠かせないものと言えるでしょう。
そこで今回は、住宅の地震に対する強さを表す指標として、構造計算と耐震診断の何が違うか、そしてどちらがどのような場面で使われるかをご紹介していきたいと思います。
これを読めば、構造計算と耐震診断の違いがわかり、耐震についての理解も深まると思いますので、ぜひお見逃しなくご覧ください!
構造計算とは?
ではまず、構造計算について理解していきましょう。
法律で定められている構造計算は、許容応力度計算・許容応力度等計算・保有水平耐力計算の3つのルートによって理論上の建物の安全性を確かめる方法です。
その方法として最初に行うのは、建物の重さ(建物・掲載物・特殊荷重)を調べ、その重力に対して建物が耐えられるかを検討することです。地震以前に、建物が自身の重さによって倒壊してしまっては意味がないですもんね。
その次に行うのは、その力の伝わり方、およびそれによって建物が耐えられるかを検討することです。
これには建物の部材の組み合わせや、自身・台風などによってかかる力が想定されており、これによる傾きや倒壊が最小限の範囲内ならば、ルート1は突破となります。
それに加えて、構造計算では各階の変形の程度が数値の基準以内であることを確認します。
この傾きの角度が元の建物の形に戻る範囲内であることがわかると、許容応力度等計算は終了となり、この建物は構造計算された建物としての評価がされるのです。
耐震診断との違いとは?
では、この「構造計算」は耐震診断と一体何が違うのでしょう?
基本的に異なる点としては、耐震診断は既存の建物に対して「大地震に対する倒壊の可能性」を診断しているという点です。
また、耐震診断は図面や目視により基礎部分の倒壊可能性を算出しますが、構造計算では全て計算によって行います。
これら二つは、どちらも「耐震性」について考慮していますが、その中身は全く異なり、使用されるシーンも違うことがお分かりいただけたでしょうか。
まとめ
以上が、構造計算と耐震診断についての相違点や、その概要となります。
構造計算は、各部材などの重さや組み合わせを元に、各階の変形や歪みを考慮するのに対して、耐震診断は既存建築物の基礎や図面から耐震性能を判断するということがお分りいただけたかと思います。
ぜひ、このような知識を元に、建物の耐震性をしっかりと自分の頭で判断して、安心できる納得の住まいを手に入れてくださいね!