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2019/08/01

耐震・免震・制震…それぞれどう違うの?

大きな地震が起きてしまった場合、家が凶器になってしまう可能性があります。
大切な家族を守る家であり続けてもらうためにも、地震に対する何らかの対策をされていることでしょう。
その中でも耐震、免震、制震は代表的な対策です。

「どの方法が一番良いんだろう?」
皆さんの中にはこのように思われている人もいるでしょう。

今回は、そのような方々に向けて、それぞれの構造の違いをお伝えします。

・耐震構造の特徴

耐震構造とは文字通り、地震の揺れに耐えることを目的に設計されています。
学校や自治体の庁舎などに、X字やV字の物の設備が付けられているのを目にしたことがありますよね。
それらは耐震ブレースと呼ばれる、耐震の設備です。

耐震ブレースをつけることで建物に必須の壁を強化できます。
揺れに対する強度を高められますが、それは揺れを禁止する構造でもあるのです。

そのため、地面の揺れを建物全体に伝えてしまう特徴もあります。
遠心力と同じ原理で、地面から遠いほど揺れが大きくなるため、耐震構造を設ける場合は上階の家具が移動しない工夫をしましょう。

・免震構造の特徴

建物自体とその基礎となる土台に免震装置を仕込んで揺れを逃がすのが免震構造です。
免震装置にはゴムやボールベアリングが使われます。
地震の際にそれらが動くことで、地震の揺れを和らげるのです。

そのため、地震の揺れよりも建物がゆったりと揺れます。
この免震構造があれば家具のズレ、収納している物の落下を防ぐことができるのです。
家自体を固定しないため、家にダメージを与えないことも大きな魅力と言えるでしょう。

ただ、お金の余裕と面積が必要です。
免震装置自体が高価な上、建物の揺れが揺れるための余裕が欠かせません。
近隣に家が立て込んでいる場合は導入できないことがあるため、注意してください。

・制震構造の特徴

制震構造では揺れを制御する構造が導入されます。
揺れをエネルギーと考えて、それを別のエネルギーに変換するのが目的です。
土台に家が固定されているため、揺れは建物に直接伝わります。

しかし、制震構造では外壁と内壁の間に制震ダンパーと呼ばれる装置が導入されるのです。
地震発生時に、それらが揺れを吸収し、熱エネルギーに変換することで家にしなりが生まれます。
繰り返しの揺れに強く、遠心力による上階の被害も抑えられるのです。
地震に限らず、台風による揺れも抑えられるため、風が強い地域の人は導入してみてはいかがでしょうか。

今回は、耐震、免震、制震におけるそれぞれの違いをご説明しました。
それぞれの特徴を理解して、地域に合った構造を導入しませんか。

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