ブログ
2019/08/02
耐震構造に重要な許容応力度計算3つのポイント
皆さんは許容応力度計算についてご存知ですか?
建築物の安全性を証明するために行われる構造計算において、基本となる計算手法のことです。
建築に携わる人は1次設計とも呼びます。
建築の基礎となる許容応力度計算を学んで、これからの家の設計に役立てませんか?
今回は、許容応力度計算の方法についてお伝えします。
・外力の設定と計算
建物の構造計算をする際、床にどれくらいの負荷がかかるか、風圧や積雪荷重、地震はどれくらい家に影響を与えるのかという外力を設定する必要があります。
許容応力度計算は外力がなければ計算できません。
外力の設定における基本となるのが、長期荷重と短期荷重です。
長期荷重には、家具などの積載荷重、鉄骨などの固定荷重が含まれます。
短期荷重は、雪や地震などの一時的な自然現象で発生する外力です。
長期荷重は一般的に平米当たりの重量で計算します。
短期荷重は地震を主に考えてください
地震の計算は複雑なため、計算してみたい方は工務店などに相談してみてはいかがでしょうか。
・応力と応力度の設定
外力の設定と計算が終わったら、応力と応力度を設定します。
応力とは、物体に外からの地下柄加えられた際に発生する抵抗力です。
建物は長期荷重だけでなく、一時的な短期荷重も発生します。
これらの荷重が発生した際、どのような力が家の内部で発生するのかを考える必要があるのです。
構造力学はこの応力を求めるための学問と言えるでしょう。
興味のある方は、これをきっかけに足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
・応力度と許容応力度の関係を確認する
部材に発生する応力度を確認できたら、許容応力度を計算しましょう。
応力度≦許容応力度の関係が成り立っているでしょうか。
許容応力度計算とは、「超えてはならない限界
と捉えてください。
例を出して考えてみましょう。
とある部材の応力度が200、許容応力度が300だったとしましょう。
この場合であれば、関係が成り立ちます。
もし、応力度が許容応力度を超えてしまえば、あらゆる箇所で問題が生じてしまうのです。
応力度≦許容応力度の関係が成り立つように、家具や部屋を配置してください。
今回は、家づくりに欠かせない許容応力度計算の方法についてご説明しました。
長期荷重であれば比較的簡単に計算できますが、それだけでは家で生活できません。
あらゆる短期荷重を想定して、どんな事態でも安心して生活できる家にしてください。
許容応力度計算を行って最高の家で人生を過ごしませんか。