ブログ家づくり学
2024/05/15
バルコニーは床面積に算入されない?条件と知っておきたいそのほかの面積とは?
こんにちは!平松建築株式会社です。
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バルコニーは、壁に囲まれておらずオープンな屋外の空間に該当するため、原則として床面積に算入されません。算入できる条件は、バルコニーの幅が2mを超えること、インナーバルコニーにする、格子をつけることが挙げられます。 また、出窓や玄関ポーチなど、バルコニー以外でも床面積に算入しない場所はいくつかあります。面積もさまざまな種類があるため、家づくりにはプロの知識と経験が必要です。この記事では、バルコニー床面積を算入できる条件とその他の面積について詳しく解説します。
バルコニー床面積
バルコニーの床面積は、住宅の設計や広さを示す上で重要な要素です。ただし、一定の条件によっては建物の床面積に含まれないことがあります。 ここでは、バルコニー床面積の算入可否について詳しく解説します。床面積に含まれるかは構造や設計によって異なるため、いつでも正確な判断ができるよう、条件について理解を深めておきましょう。
バルコニーが床面積に算入されない条件
バルコニー床面積が算入できない原因はひとつではありません。原則として壁に囲まれていない状態や、屋根がなくオープンな状態は算入されないルールです。 たとえば、バルコニーが壁に囲まれている場合でも、屋根がついておらずオープンな状態であれば、床面積には算入されません。条件を考える際に重要になるのは開放性の有無です。
オープンな状態だと床面積に算入されない理由を把握しておきましょう。
開放性がある
バルコニー床面積が算入できない原因は、開放性があることです。たとえば、バルコニーが完全に外部に置かれており、屋根や壁で囲まれていない場合は、原則として床面積の計算には含まれません。主な理由としては、空間が外にあることと開放性が高いためです。 居住空間として認められないバルコニーは、外部環境と一体となっています。オープンな構造居住空間に必要な閉鎖性に欠けるため、床面積には含まれません。
また、バルコニーが原則として床面積の算定で除外されるのは、実質的な居住や使用空間とは異なるためです。さらに算入できる条件は、四方を壁に囲まれている必要があります。オープンなバルコニーは、そもそもとして床面積に算入することが難しいのです。
バルコニーが床面積に算入される条件
バルコニーを床面積に算入させる条件は、バルコニーの幅が2mを超える場合や、インナーバルコニーの場合、バルコニーに格子をつける場合が挙げられます。居住空間の一部と認められれば、床面積に算入することが可能です。 それぞれの基準を理解し、バルコニーを床面積に算入させましょう。ここでは、3種類の算入される条件について詳しく解説します。
バルコニーの幅が2mを超える
バルコニーの幅が2mを超える場合は、床面積に算入されます。具体的には2m以上の部分が床面積に算入される決まりです。そのため、幅が広いバルコニーは居住空間としての機能を果たすと認められます。 幅が2mを超えるバルコニーは、居住者にとって追加の居住エリアとして利用されるケースも珍しくありません。家具を配置したり、レクリエーションやリラクゼーションのスペースにしたりと、さまざまな用途で活用されることがあります。
居住用途で使用されるバルコニーは、屋外でも生活の一部として完全に統合されます。住宅全体の価値を高める要素のひとつになるため、床面積の計算に加えられます。
インナーバルコニーの場合
インナーバルコニーとは、建物の内部に設けられたバルコニーのことです。一般的な外部にあるタイプとは異なり、閉鎖性がきわめて高いことから床面積に算入されることがあります。 算入される理由は、インナーバルコニーが外部の環境から完全に遮断され、屋内の延長として機能するためです。たとえば、完全に屋根や壁に囲まれたものは、追加の居住空間として使用されることが多く、居住空間としての利用価値が認められます。
インナーバルコニーは床面積に含めるのが一般的です。ただし、屋根がついていないものは算入できない場合があります。算入の可能性を高めたい場合は、屋根付きで組み込むとよいでしょう。
バルコニーに格子をつける
バルコニーを床面積に算入させるためには、格子や他の固定装置を設置することも効果的です。格子などの固定装置は、設置することで半閉鎖的な空間を作り出します。外部からの視線を遮る効果が加わると共に、生活の安全性を向上させることが可能です。 格子をつけたバルコニーは、住居のプライベートな部分で使用する頻度が高くなると、居住空間の一部と認められる確率が高まります。床面積に含めたい場合は、格子などの固定装置を設置し、オープンな空間からより実用的で安全な居住エリアに変えることが重要です。
ただし、自治体によっては格子を設置しても床面積に算入されないケースがあります。詳細を知りたい場合は、建設を予定している自治体の窓口を利用しましょう。
バルコニー以外で床面積に算入しない場所
バルコニー以外で床面積に算入しない場所はいくつかあります。一般的な場所でいうと、出窓、玄関ポーチ、ベランダ、ウッドデッキ、ロフトなどです。
ここでは、床面積に算入しない5つの場所について詳しく解説します。
出窓
出窓は基本的に床面積に含まれません。建物の主要な構造からみると、突出していることが理由です。したがって、内部空間の利用面積としては計算されず、主に採光や視界の拡大、装飾的な目的で使用されます。 出窓のデザインやサイズによっては、室内の利用価値を高められますが、床面積の算定基準には含まれないのが一般的です。出窓を含む家づくりをする際は、プロと相談してミスがないようにしましょう。
玄関ポーチ
玄関ポーチとは、玄関前にある庇(ひさし)の下にある空間のことです。日光や雨風から守ってくれるだけでなく、空いたスペースに自転車や植物を設置できます。居住エリアからはアクセスポイントとして機能しますが、床面積に含まれないケースがほとんどです。 理由は屋外への出入りを目的としていることと、屋根があっても完全に囲まれていない開放的な構造になっているためです。玄関ポーチはあくまで来客の迎え入れや、雨の日の避難所として利用されることが多く、居住空間としての機能は果たしていません。
ベランダ
ベランダはバルコニーと混同されることが多い外部設備ですが、定義としては一般的に2階以上にある住戸から外に張り出した屋根のあるスペースのことです。バルコニーと同様、原則として床面積に算入されません。 理由はベランダが屋外に面したオープンな空間であるため、居住空間としての閉鎖性が不十分なためです。使用用途はリラクゼーションや植物の栽培など、屋外活動のためのスペースとして利用されます。しかし、居住機能の一部とは見なされません。
ウッドデッキ
ウッドデッキは、家の居住空間の延長として楽しめる屋外スペースのひとつです。主にレクリエーションやリラクゼーションの目的でよく使用されます。しかし、開放性が高い構造になっていることから、原則として床面積に含まれません。 また、通常の居住スペースとしての機能を果たすことが少ないため、床面積の算定から除外されるのが一般的です。ウッドデッキを床面積に含めている場合は、あらためて面積を計算し直しましょう。
ロフト
ロフトとは、通常よりも部屋の天井を高くして、特定の部分を2層式にした上部空間のことです。床面積に含まれないケースがほとんどです。 ロフトは通常、メインとなる居住エリアから隔離された追加の空間として機能しています。完全な居住空間としての基準を満たしていないため、床面積に含まれない可能性が高いです。とくに天井高が限られている場合は、居住に適した条件を満たさないとして算入が認められません。
収納や特定の活動用スペースとして有効活用されるスペースではあるものの、床面積に算入できる確率は低いので十分に注意しましょう。
知っておきたいさまざまな面積
家づくりを考える際に重要になるのは面積です。床面積だけでなく、物件を上空から見た場合の外周から計算した建築面積や、各階の床面積をすべて含めた延床面積、独自の計算方法からなる施工面積があります。 ここでは、家づくりを検討する際に知っておきたい3つの面積について詳しく解説します。
建築面積
建築面積とは、建物が地面に接する部分の面積です。住宅を上空から見たときの外周から計算します。地面に直接触れるすべての部分を含めているのが特徴です。 建築面積は土地の利用効率を評価する際や、建築許可を得るプロセスで重要な基準となります。計算した面積は建築基準法に基づいて、建築が可能な範囲や規制への遵守を決定するために必要不可欠です。
延床面積
延床面積とは、建物内のすべての階を合計した面積です。居住可能な空間だけでなく、階段や壁の厚みも含まれます。 住宅のサイズを評価する場合に重要な指標で、建物で実際に使用するスペースを表すことが可能です。また、不動産の価値を判断する要素のひとつとしても用いられ、建築設計や不動産市場において重要な役割を担っています。
施工面積
施工面積とは、家づくりや建築プロジェクトにて実際に建設作業が行われる範囲の総面積を指します。ただし、計算方法に決まりはなく、独自の計算が行われるケースがほとんどです。 特徴としては建物自体の面積のほか、周囲の作業スペースや材料の保管場所も含まれるため、床面積だけではなく施工に必要な全体的なスペースを考慮できます。さらにプロジェクトの計画段階で、作業効率や安全管理に重要な目安にもなります。
プロに相談すると安心
家を建てる際に重要になるのが、建築基準法を理解することです。この法律は、建物の安全性や環境への配慮、周辺地域との調和を保つための複雑な基準を設けています。さらに建物の構造や高さ、敷地の利用限度など、さまざまな規則が細かく定められているのが特徴です。 建築基準法を遵守することは、耐震性や防火性など住宅の安全性を確保することにつながります。適切な家づくりにも影響するほか、建築を成功させるために不可欠です。
ただし、素人が規則をすべて理解することは困難といえます。理想の家を建てたい場合は、プロに相談しましょう。こちらの要望をもとに専門性の高いアドバイスが受けられるほか、安心の家づくりを実現できます。
まとめ
バルコニーの床面積は算入されないケースがほとんどです。床面積に含めるためには、バルコニーの幅を2m以上にすること、インナーバルコニーにすること、バルコニーに格子をつける必要があります。しかし、必ずしも算入されるわけではありません。 また、バルコニーの導入は家の形状を複雑にする要因となったり、漏水リスクが高くなったりする場合があります。費用も高くなる可能性があるため、使用用途をよく考えてから含めるかを判断しましょう。
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