職人社長の家づくり工務店
2024/10/03
オール電化とガス併用の後悔しない選び方!ランニングコストや判断基準を解説
こんにちは!平松建築株式会社です。
私たちは、浜松市、磐田市、袋井市、掛川市を中心に、高耐震・高耐久で圧倒的な空気環境を誇る、トータルコストでお得な家づくりをお手伝いしています。これらの地域で安心・快適な住まいをお考えの方は、ぜひ私たちにご相談ください!
オール電化で後悔しないために、ガス併用との違いやメリット・デメリットを紹介します。ランニングコストや初期費用など両者の特徴を理解することで、失敗しない選択が可能です。後悔のないお得な家づくりをしたい方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】
・ オール電化とガス併用のメリット・デメリットがわかる
・どちらを選ぶべきか判断する基準がわかる
・後悔しない選び方がわかる
【動画で確認したい人はこちら】
家づくりでは、オール電化とガス併用のメリット・デメリットを考慮して、どちらが適しているか比較することが大切です。判断基準を誤ると、家の品質が低下したり、光熱費が予想以上にかさんだりする可能性があります。
そこで今回は、オール電化とガス併用の特徴や選ぶ際の基準について、詳しく解説します。家づくりでどちらを採用するか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
オール電化のメリット・デメリット
近年は電気料金の上昇が続いており、単純にオール電化を採用するだけでは不利な面も考えられます。ガスの料金上昇が比較的抑えられていることもあり、差が広がれば広がるほど、ガス併用の方が経済的に有利になるでしょう。
オール電化のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット1.電気・ガス料金を一本化できる
ガス併用では、ガスと電気それぞれに基本使用料がかかります。そのため、たとえ使用量が少なくても基本使用料をそれぞれ支払わなければなりません。
たとえば、平松建築の所在地である静岡県磐田市では、中部電力(従来電灯B40A)の基本使用料が1,284.56円、静岡ガスの基本使用料が1,430円、合計2,714.56円かかります。しかし、電気・ガス料金を一本化することで、電気の基本使用料のみの支払いで済みます。
さらに、電気料金プランによっては基本料金が無料の場合もあり、基本料金の負担を完全になくすことも可能です。
メリット2.光熱費を抑えられる
近年、オール電化向けに設計された電気料金プランが増えています。夜間の電気料金は昼間よりも安いプランなど、時間帯によって料金が変動するプランを選択することで、全体の光熱費を削減することが可能です。
なお、エコキュートや蓄熱暖房機などは、主に夜間の電力を利用します。夜間にエコキュートや蓄熱暖房機を使って熱を貯め、昼間に利用することで、電気料金を効果的に管理できるでしょう。
メリット3.熱源を持たないため火災のリスクが低い
オール電化は熱源を持たないため、火災リスクが大幅に軽減されます。とくに、小さい子どもや高齢者がいる世帯では、火やガスの使用を心配する人も多いのではないでしょうか。
事実、高齢者宅では、ガス使用時の注意がおろそかになりがちです。オール電化であれば、災害や事故のリスクを最小限に抑えられるでしょう。
メリット4.自家発電した電力を使用できる
オール電化住宅では、太陽光発電などを活用して、自家発電した電力を利用できます。
ほかにも、電気温水器やエコキュートの水は、洗濯やトイレなどの生活に必要な水として役立ちます。電気代を節約できるだけでなく、緊急時にも家庭のライフラインを維持できるでしょう。
デメリット1.導入コストが高い
オール電化を導入する際には、電気給湯機やIHクッキングヒーター、蓄熱暖房機などの設備を新たに購入・設置する必要があります。設備の本体価格に加えて、設置工事費用もかかるため、初期費用はかなりの負担となるかもしれません。
長期的には光熱費の節約が期待できますが、その一方で高額な初期コストがかかる点を事前に理解しておく必要があります。
デメリット2.停電に弱い
オール電化の住宅は、ほとんどの生活機能が電気に依存しているため、停電が起きると生活に大きな影響を及ぼします。たとえば、冬場に停電が発生すると暖房機が使えなくなり、室内の温度が急激に低下するおそれもあります。
停電は予測できませんが、もしもの場合に備えて準備をしておくことは可能です。カセットコンロや石油ストーブ、非常食を備えておくことで、長時間の停電でも安心して過ごせます。
ただし、太陽光発電や蓄電池を備えた住宅では、停電時でも普段と同じ生活を維持できる可能性があります。そのため、設備に投資できるのであれば、停電リスクを低減できるでしょう。
デメリット3.昼間の電気料金が高くなる可能性がある
オール電化はすべてを電気でまかなうため、電気料金が高くなる可能性があります。具体的には、エコキュートを使った床暖房などは、お得な夜間電力を利用してお湯を準備します。しかし昼間にお湯が不足すると、追加分を高い料金で準備する必要があるのです。
そのため、生活パターンや使用する電化製品に応じて、最適な電力料金プランの選択が重要です。
ガス併用のメリット・デメリット
オール電化が注目されるなか、ガス併用住宅も依然として人気があります。しかし、すべてをガスで賄うことはできないため、照明や家具、家電などのエネルギーは電気を使用するしかありません。ガス併用のメリットだけでなく、デメリットも理解しておくことが大切です。
メリット1.火力が強い
ガスの特長は、その強力な火力です。ガスは強火で一気に火を通す炒め物などを美味しく作れるため、料理において大変重宝されています。
一方で、多くのIHコンロは、設定された総消費電力を超えないように、複数のヒーターを同時に使用すると、自動的に火力が制御されます。料理にこだわりのある方や、料理を通じて家族や友人との食事を楽しむ方にとって、ガスコンロは最適な選択肢でしょう。
メリット2.初期コストが抑えられる
ガス機器は種類が豊富で、価格も手頃なものから高級なものまで幅広く取り揃えられています。さまざまなニーズに対応した製品があり、それぞれの用途や予算に応じて選ぶことが可能です。
1872年に開始された一般ガス事業は、1980年に始まったオール電化と比較しても歴史があります。さまざまな設置マニュアルや経験豊富な業者も存在し、安心してメンテナンスができる環境が整っているでしょう。
メリット3.光熱費の削減が期待できる
光熱費の削減を考える際、一般的にはオール電化が推奨されますが、実際には地域の特性や生活スタイルによってガス併用の方が経済的な場合もあります。
たとえば、将来的に電気料金が上昇した場合でも、ガスの使用量を増やすことで全体の費用を抑える対策が取れるのもメリットでしょう。
デメリット1.火災や事故になる可能性がある
ガス併用では、火災のリスクがオール電化に比べて高まります。調理中の揚げ物などでコンロが原因となる火災は、令和4年に約400件も報告されています。
火災リスクは、IHクッキングヒーターのような火を使わない調理器具であれば減少しますが、ガスを使用する場合は避けられない問題です。人命に関わる火災や事故のリスクを考慮し、安全対策と注意が必要です。
デメリット2.故障の際は復旧に時間がかかる
ガス供給システムは異常や大きな揺れを感知すると自動的に遮断されますが、修理や点検は地下に埋設されたガス管の特性ゆえに電気に比べて時間がかかります。
たとえば、東京都の首都直下地震による被害想定では、ライフラインの復旧目標日数は電気が7日、水道が30日、ガスが60日です。
ただし、プロパンガスは、建物内に設置され供給に依存していないため、比較的迅速に復旧できます。災害時でも給湯や調理が可能となるなど、災害の対応に強いメリットがあるのも事実です。さまざまなケースを想定して検討することをおすすめします。
オール電化とガス併用の判断基準は?
オール電化とガス併用のどちらが適しているかは、環境配慮や省エネ、ライフスタイルなど、検討すべき要素は多岐にわたります。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、家庭の状況に合わせて選ぶことが重要です。
オール電化が向いている人
オール電化は、夜間の電気料金が割安なため、日中は外出が多く、夜に家事をする家庭には経済的なメリットがあります。また、火災リスクが少なく安全性が高いため、高齢者や小さな子どものいる家庭にも適しているでしょう。
ほかにも、ガスでも掃除がしやすいタイプも出てきていますが、完全にフラットではありません。IHなどの掃除しやすいフラットなデザインも利便性があります。
なお、太陽光発電をつけずにオール電化をやる場合、基本的におすすめできません。なぜなら、ガス代の方が割安なため、全部電気でやってしまうと電気代全体の費用が増えてしまうからです。
さらに、蓄電池があれば、日中に発電した電力を夜間に使えるため、より経済的になります。ただし、初期費用は増えるため、トータルコストで考えることが大切です。
ガス併用が向いている人
両方に基本料金がかかることを考慮すると、昼間に家で過ごす時間が多く、初期費用を抑えたい方はガス併用がおすすめです。なかでも、炊飯器をガスにするとご飯が非常においしくなるとの声もあり、料理にこだわりがある方に最適です。
また、エコキュートなどの電気で沸かす給湯器は、ガスと比較して水圧が強くありません。そのため、お風呂の水圧を強めにしたい方にもガス併用はおすすめです。
ただし、水圧が強いということは、それだけ多くの水を使用することにもなります。光熱費を浪費しているともいえるため、バランスよく考えることが大切です。
オール電化・ガス併用のランニングコストの比較
オール電化とガス併用のランニングコストを比較する際、初期費用や電気代・ガス代の長期的な変動を考慮することが重要です。
オール電化にする場合、まずエコキュートの初期費用を算出し、その使用期間中の電気代を計算します。さらに、過去10〜20年間の電気代の上昇率を考慮すると、トータルコストが見えてきます。トータルコストを「エコキュート+給湯機」「エコキュート+太陽光パネル」など、さまざまな組み合わせで比較することで、おおむねの費用対効果を算出できるでしょう。
たとえば、エコキュートが30万円、給湯費が年間3万円とします。3万円×30年は90万円となり、物価上昇5割増しと仮定すると、90万円×1.5=135万円がかかります。初期費用の30万円と合わせると、トータルコストは165万円です。このように計算して比較するとよいでしょう。
ただし、電気もガスも今後値上がりが続くと予想されますが、具体的にどれくらい上がるかは不明です。両方のエネルギーが上がると仮定すると、太陽光発電がなければ、オール電化は辞めたほうがよいでしょう。
設備で変わる導入コストの違い
コンロに関しては、IHとコンロに金額の差はあまりありません。ただし、ガス給湯器とエコキュートでは、エコキュートのほうが高額になります。
また、ガス会社によっては、契約により、ガス機器を無料で設置してくれるところも少なくありません。そのため、初期費用だけを見ても、ガスのほうが安く、約20〜30万の差が出てしまいます。
そのため、初期費用が安く、その後のランニングコストも安ければ、ガスが圧倒的に有利と思われがちです。しかし、初期費用や年間使用料などによってどちらがお得かが変わってきます。単純なランニングコストだけでなく、初期費用も考慮することが大切です。
こちらの記事では、ガスコンロとIHそれぞれのメリット・デメリットを比較した調理器具選びについて取り上げています。ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
オール電化とガス併用のどちらがよいかは、一概にはいえません。
まず、家の基本性能がしっかり整っていることが大前提です。その上で、初期費用、年間の光熱費、何年使うのか、上昇率がどれくらいかなどを、比較検討することが大切です。
オール電化とガス併用のメリット・デメリットを理解し、将来的なコストをしっかり計算することで、後悔のないお得な家づくりに繋がってくるでしょう。
具体的にどちらがよいのか分からない、家づくりに失敗したくない方は、ぜひ平松建築にご相談ください。トータルコストで考えた理想的な家づくりができるよう、真心を込めてお客様のお悩みが解決できる回答と提案をお届けします。