職人社長の家づくり工務店
2024/10/03
ガルバリウム外壁のメリット・デメリット!超人気のおすすめ10選をプロが解説
こんにちは!平松建築株式会社です。
私たちは、浜松市、磐田市、袋井市、掛川市を中心に、高耐震・高耐久で圧倒的な空気環境を誇る、トータルコストでお得な家づくりをお手伝いしています。これらの地域で安心・快適な住まいをお考えの方は、ぜひ私たちにご相談ください!
ガルバリウムは外壁に使われる建材で、耐久性があり長持ちするため人気を集めています。ガルバリウム外壁の優れたポイントと弱点について解説し、施行事例の多いおすすめのガルバリウム10選を紹介します。
【この記事で分かること】
・ガルバリウムを外壁に使うメリット
・ガルバリウム外壁の弱点
・おすすめしたいガルバリウム10選の特徴
【動画で確認したい人はこちら】
外壁は家のイメージを左右する大切な要素ですが、長く住み続けるためには外壁素材の性能にもこだわりたいところです。
今回は、外壁として優秀な性能を発揮するガルバリウムの注目ポイントや、おすすめのガルバリウム10選を紹介しています。
ガルバリウム外壁のメリット・デメリット
ガルバリウムとは、亜鉛・アルミ・シリコンからつくられた合金を指します。そして、ガルバリウムでメッキされている鉄のことをガルバリウム鋼板といいます。
外壁や屋根に使われることが多く、金属素材ならではのスタイリッシュな雰囲気が人気の素材です。ガルバリウム外壁が選ばれる理由のひとつは、黒系のダークカラーや赤・オレンジといったビビッドカラーなど、豊富なカラーバリエーションが揃っていることです。
ガルバリウム外壁が優れているのはデザイン性だけでなく、その性能にも大きな特徴があります。
メリット
まずは、ガルバリウム外壁がもつ利点について解説します。ガルバリウム鋼板は耐久性が高く、一般的には約20年の耐用年数があるといわれています。それだけの耐用年数を実現できるのは、ガルバリウム鋼板が以下のような特徴をもっているからです。
防水性
ガルバリウム鋼板は鉄と合金のメッキでつくられているため、素材そのものは水をかけても吸水せず、水切れがいい特長を持ちます。
木材の外壁は水に弱く、外壁が雨にさらされないように軒を長めにしたり、定期的に防水塗料を塗ったりするなどの工夫が必要です。しかし、ガルバリウムの外壁は雨水が浸み込まず、水切れもよいため防水面で優れています。
錆びにくい
金属からできているガルバリウム鋼板は、錆びやすいのではないかと懸念されることもありますが、実は非常に錆びにくい外壁材です。亜鉛のみでメッキされているトタンは、昔の家にはよく使われていましたが、錆びやすいという難点があります。
その点、アルミ・亜鉛・ニッケルの合金で構成されているガルバリウム鋼板は、金属にもかかわらず錆びにくいのが強みです。錆止めの効果を発揮するマグネシウムも添加されており、外壁に使うと長く美観を維持できます。
耐震性
耐震性の観点からみると、外壁は軽い素材を選んだほうがよいとされています。外壁や屋根に使う建材が重いと、地震が起きたとき建物に負荷がかかり、揺れが強くなってしまいます。
ガルバリウム鋼板の厚さは0.35mm~0.5mm程度が多く、1mmにも満たないため非常に薄く、モルタル外壁やセメントを主材料とした窯業系サイディングに比べて軽量です。
外壁や屋根に軽量なガルバリウム鋼板をもちいることで、建物にかかる負荷を減らして耐震性を高められるでしょう。
耐火性
ガルバリウム鋼板そのものは、鉄なので燃えにくい性質をもっています。不燃材料と呼ばれる窯業系サイディングほどではありませんが、燃えやすい木に比べて耐火性は期待できるでしょう。
ただし、熱伝導率が高い点には注意が必要です。ガルバリウム鋼板単体では熱くなりやすいため、防火対応の観点では熱を通しにくい素材と組み合わせる必要があるでしょう。
デメリット
適切なメンテナンスをおこなえば40年以上にわたって使用できることもあるガルバリウム鋼板ですが、その一方で、いくつかデメリットもあります。
ガルバリウムの外壁や屋根を検討するときは、メリットだけでなくデメリットについても理解しておきましょう。
断熱性の欠如
金属でできているガルバリウム鋼板は、厚さが薄いうえに熱を伝えやすい素材であり、断熱性は期待できません。
外気が熱くなる夏は家のなかに熱が伝わり、冷房が効きにくくなります。また、冬は暖房の熱が外に逃げてしまい、室内が寒くなりやすいです。
しかし、現在はガルバリウム鋼板と断熱材をセットにした「断熱材一体型」が登場しているので、ガルバリウムを外壁に使っても断熱性を維持できるようになりました。
断熱材一体型は、ガルバリウム外壁の内側に、硬質ウレタンフォームなどの優れた断熱性能をもつ断熱材を組み合わせてあります。また、遮熱塗料を使用して、ガルバリウム鋼板の断熱性をカバーするといった工夫もできます。
雨音が響く
ガルバリウムの材料である金属は音を伝えやすい性質なので、ガルバリウム鋼板を屋根に使用した場合は、雨の音が家のなかに伝わってうるさいと感じることがあります。豪雨も多い近年は、雨音への対策が気になるところです。
ガルバリウム鋼板をそのまま張っても遮音性がなく、音が響きやすくなりますが、屋根に断熱がしっかり施されていれば雨の音は遮られます。実際に、私が解説動画を撮影する際に使用しているスタジオもガルバリウム鋼板の屋根ですが、雨音はまったく気になりません。
へこみやすい
ガルバリウム鋼板は厚みが1mmもなく、非常に薄いため衝撃に弱いという難点があります。ボールが強めに当たっただけでへこんでしまう場合も多く、とくに平らな面が多いデザインのものはへこみができやすいでしょう。
へこみや傷ができても、そこから浸水したり錆びたりすることはないのですが、見た目はどうしても気になるところです。
ガルバリウム鋼板はいろいろな種類がつくられていて、厚みがあるものや波型のものを選ぶと、へこみができても目立ちにくいでしょう。
電磁波の反射
金属性の外壁は、スマートフォンや携帯電話の電波を遮る特性があり、ガルバリウム鋼板もそれに該当します。木は電波を通すため、木製の外壁なら電波が届きやすいのですが、アルミニウムや亜鉛でメッキされたガルバリウムは電波を反射してしまうのです。
新築やリフォームでガルバリウム鋼板を外壁に使うなら、窓から電波を取り込めるように、窓を大きめのサイズにするのがおすすめです。
窓ガラスは基本的に電波を通しますが、エコガラスは断熱性を高めるために金属の膜でコーティングされているので、電波を反射してしまうため注意が必要です。
ガルバリウムおすすめ10選
家の外壁や屋根に使われるガルバリウム鋼板にはさまざまな種類が存在し、デザインや性能に違いがあります。おすすめのガルバリウム10選をピックアップして、それぞれの特徴について解説します。
波板
ガルバリウムの波型は、波のような形状にガルバリウム鋼板を加工した板です。強度が高く耐用年数も長いため、一般住宅だけでなく工場の屋根などにも使われています。
施工するときは、表面に留め具を打ちますが、留め具は波板の山になった部分に取り付けます。谷の部分に留め具を付けると、雨水が留め具と波板の間に入り込んで、雨漏りする可能性があるためです。
小波
ガルバリウム波型には小波と大波があり、小波は表面が細かく波状になっていて空気が通りやすく、雨水も留まらず下に流れやすいという特徴があります。縦でも横でも施工しやすく、板をかぶせるように張るため継ぎ目が目立たないのもメリットです。
大波
ガルバリウム波板の大波は、小波よりもピッチの幅が広く、緩やかなラインを描いています。小波と同じく縦でも横でも施工しやすく、波の幅が大きいので横向きで張っても水切れがよいですが、比較的縦張りのほうが汚れも付きにくい特長を持ちます。
角波板
ガルバリウムの板を角形に曲げて加工してあるのが、角波板です。強度が高く丈夫で、工場の外壁や屋根にも使われています。
表面に凹凸があり、設置するときはへこんでいる部分にボルトを打ちます。板同士を重ねて張りますが、継ぎ目は目立ちにくいです。
浅型
角波の浅型は、折り曲げて加工したときの折り込みが浅いタイプです。陰影が少ないので、外見は平坦に見えます。
釘打ちタイプで平坦なデザインは幅が広く取れることから、ガルバリウムのなかでも低コストです。縦向きで張ると水が抜けていくため、サッと切れて溜まりにくいでしょう。
深型
角波の深型は、浅型よりも陰影が強くしっかりとした強度のある印象です。浅型よりも溝が深いので、コストは深型のほうが高くなります。
横方向に張って水が溜まったとしても、吸水性がないため浸水の心配はいりません。縦張りした場合は、ジョイントが出てきて裏側から水が入る可能性があり、継ぎ目の防水処理が必要です。
スパンドレル
スパンドレルは金属製の化粧板で、防火区画の外壁に使われるほどの耐火性能をもっています。意匠性が高い点や、留め具のビスが隠れるため見た目も美しく仕上がることから、新築の外壁材としてよく使われます。
目地あり
スパンドレルの目地ありタイプは、留め具を打ったらその上から別の板をかぶせていく施工方法なので、仕上がりは留め具が見えなくなります。見た目はシンプルで、すっきりとした印象の外壁です。
一つひとつの板が細かいため、施工費用が高くなってしまう点は注意してください。また、スパンドレルは1枚の板が傷ついてしまうと、連結されている全部の板を交換しなければなりません。
目地なし
スパンドレルの目地なしタイプは、目地がないぶん目地ありタイプよりも板の幅が短くなります。目地なしはさらにシンプルで、スタイリッシュな雰囲気の外壁になるでしょう。
目地ありタイプと同じように、1枚の板が傷ついてしまったときは、全部の板をはずして交換することになります。
角スパン
スパンドレルには「丸スパン」や「角スパン」などさまざまな形があり、角型スパンはシャープな凹凸がスマートな雰囲気を出してくれることから、人気の高いデザインです。
凹凸が深く大きいので、コストは高めです。施工時は留め具を打ってから次の板をかぶせるため、留め具が表面に出ません。また、スパンドレル同様、1枚の板を交換しようと思えばすべての板を同時に交換する必要があります。
金属サイディング
金属サイディングはデザイン性に優れていて、木目調やレンガ風など多彩な種類から選べるのが魅力です。断熱性が高いことから、夏の強い日差しが当たってもしっかり遮熱してくれますが、電磁波の跳ね返りは強くなります。
軽量かつ取り付けも簡単なので、新築だけでなく、短期間で施工を終わらせる必要がある改修工事にも適しています。
ガルバリウム屋根
かつて金属製の屋根にはトタンがよく使われていましたが、近年は軽くて耐久性のあるガルバリウム鋼板を屋根に使用する事例が増えています。
縦葺き
縦葺きは、屋根に対して垂直方向にガルバリウム鋼板を張っていく手法です。張り合わせたガルバリウム鋼板の間にはわずかに隙間が空いていますが、この隙間をピッタリ埋めてしまうと、毛細管現象によって水が重力を無視して上へと伝っていってしまいます。こうした現象が起こらないよう、小さな筋や返しを入れて隙間が空くように施工します。
シンプルな形の屋根なら縦葺きで問題なく施工できるのですが、屋根の形が複雑な場合は、縦葺きの施工ができないケースもあるので注意してください。
横葺き
横葺きは、屋根に対して横方向にガルバリウム鋼板を張ります。同じガルバリウムを使っていても、縦葺きと横葺きでは印象が大きく変わるでしょう。
縦葺きは、屋根のみならず外壁に使用することもできます。なお、縦葺きも横葺きも金額に大きな違いはありません。
こちらの記事では、屋根材の種類について解説しています。屋根選びにおける基本のポイントも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
ガルバリウム鋼板の外壁や屋根は、軽量で家全体に負担がかかりにくく、なおかつ耐久性が高いので長持ちします。施工方法によって特徴も変化するため目的に合わせて選択する必要があります。
また、重厚感のある黒や光沢のあるシルバーなどのカラーも選択でき、家をモダンでおしゃれな外観に演出できるでしょう。
平松建築では、長期にわたって耐久性を維持できる、ガルバリウム外壁を使った家づくりをご提案しています。外壁材選びで迷ったら、平松建築へお気軽にご相談ください。