職人社長の家づくり工務店
2025/02/18
家のメンテナンス費用がかさむ設備10選!相場やコストを抑えるポイントを解説

家のメンテナンス費用は、年間で10〜50万円程度が相場です。さまざまな設備の中でも、全館空調システムのメンテナンス費用が最も高くなります。メンテナンス費用がかさむ設備10選に加え、コストパフォーマンスのよい家づくりのポイントも紹介します。
【この記事で分かること】
・家のメンテナンス費用の相場
・メンテナンス費用がかさむ設備とは
・コストパフォーマンスのよい家づくりのポイント
【動画で確認したい人はこちら】
こんにちは!平松建築株式会社です。
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今回は、家のメンテナンス費用についてお話しします。家に長く住み続けるには、定期的なメンテナンスが必要です。しかし、実際にどれくらいの費用が必要なのかを具体的に把握している人は少ないのではないでしょうか。
家づくりでは初期費用に目が行きがちですが、メンテナンス費用も十分に考慮しないと、後々後悔することになりかねません。メンテナンス費用は築年数や設備によって異なります。設備の組み合わせによっては、初期費用以上にかかることもあるため、設備を選ぶときはメンテナンスのことも考えて選びましょう。
今回は、家のメンテナンス費用の中でも、とくに費用がかさむ設備10選を紹介します。これから家づくりを予定している方や、リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
家のメンテナンス費用の相場は?
年間にかかる家のメンテナンス費用の相場は、10〜50万円程度です。ただし、家の状態・築年数、定期点検の有無などによって必要なメンテナンス内容は異なります。
家のメンテナンス費用がかさむ設備10選
家のメンテナンス費用は設備によって異なってきます。今回は、メンテナンスが必要になる家の設備の中でも、とくに費用がかさむものを10個紹介します。
全館空調システム
全館空調システムは、最もメンテナンス費用がかかる住宅設備です。
全館空調システムは、初期費用で200〜300万円ほどかかり、15年前後で壊れることが多いです。その際の修理費は、初期費用よりも高い500万円ほどかかります。全館空調システムは、初期費用とメンテナンス費用を合わせると、コストが跳ね上がる設備です。
全館空調システムはダクトを使って集中的に管理しており、故障時は壊れたものを全部交換しなければならず、費用がかかります。
屋根をめくって取り外し、ダクトを全部取り出して掃除をしてまたもとに戻す。この手間がかかる作業と交換するさまざまな資材が必要になるため、メンテナンスに大きな費用がかかります。膨大なメンテナンス費用がかかることから、交換を諦める方もいるほどです。
しかし、費用がかかるからといってメンテナンスしないと、カビが生えて悪い空気が家中を循環するという、せっかくお金をかけたのに家のクオリティが下がるという結果になりかねません。
全館空調システムは、維持・管理コスト、交換コストまで考慮すると、想像以上にハードルが高い設備になります。もちろん、初期費用と修繕費用を分かった上で選択する分には、とても優れた設備です。
導入したいけれどメンテナンス費用が気になる場合は、ダクトを蛇腹式ではなくスパイラルダクトなどの平滑なタイプにして、掃除しやすくしておくとよいと思います。
軒ゼロ&窯業系サイディング
住宅を建てる際に、軒をゼロにして窯業系サンディングを横張りにする組み合わせにすると、最強クラスに修繕費が上がります。
窯業系サイディングは、表面の塗装が取れたら水が染み込みます。塗装は必ずいつかは取れるもので、少しでもキズが付けば、そこから水が入ってしまうのです。
さらに、密着部分には水除けのゴムが付いていますが、頑丈なものではなく、少しでも施工ミスがあれば取れてしまいます。そのため、横張りだと板とゴムの間に水が溜まって膨らみ、板が外れる可能性があるのです。
外壁材を窯業系サイディングにする場合は、せめて縦張りにしてください。縦張りだと水切れがよいので、水の浸透具合が大きく異なります。または、金属サイディングにしましょう。
また、軒には雨が外壁に当たるのを防ぐ効果があります。雨が当たる頻度が高いと、水が入り込む可能性が高まり、漏水のリスクが跳ね上がります。つまり、軒をなくしてしまうと、雨がすべて外壁に当たり、劣化が早くなるのです。
軒ゼロかつ窯業系サイディング横張りの組み合わせは、初期費用がとても安い一方で、非常に高い確率で漏水して修繕費が高くなります。それでも外壁と軒の部分で初期費用を抑えたいと考えるなら、どちらかだけにした方がよいでしょう。
太陽光発電システム
状況にもよりますが、太陽光発電システムは、メンテナンス費用がかさむ設備です。たとえば、一番劣化しやすい屋根材であるストレート屋根に太陽光パネルを付けると、修繕費用は高くなります。
ストレート屋根に太陽光パネルを設置する場合は、架台を付けてビスを打ち、スレート屋根を貫通させて下地に止めます。年数が経ち、止めたところの周りの塗装が劣化して、コーキングが切れると、漏水するのです。
漏水すると屋根を葺き替えるか塗装し直す必要がありますが、パネルを外して架台も取った後に修繕してまた戻すという、新築時よりも施工コストがかかることになります。太陽光発電により少しずつ得た利益が、屋根の交換によって吹き飛ぶことにもなるのです。
太陽光発電システムは本来、投資対効果がよいものです。太陽光パネルを導入する際は、修繕がかからないものを選び、屋根材との相性を考慮したうえで、シンプルな方法で取り付けましょう。
キッチン
キッチンを交換するとなると、少なくとも100万円以上かかります。キッチンは、基本的に木製のキャビネットが多いです。そのため、湿気の多い環境で長い年数使用すると扉の中などにカビが生えたり、配管接続不良でキッチン自体が傷んだりして、交換せざるを得なくなります。
この状態になるのを避けるためにも、キッチン素材にはステンレス系やホーローなど、水に強く耐久性の高いものを選びましょう。
キッチンに限らず、メンテナンス費用がかさむ設備は、修繕回数を増やさないよう、長く保てる素材の設備を選ぶことで、後悔のない家づくりに繋がります。
エコキュート
エコキュートは、ヒートポンプ式でタンクも付いているため、タイプによってはかなりの修繕費がかかります。タンクをすべて交換しようとすると、30万円以上かかるでしょう。
しかし、交換コストはかかりますが、オール電化にすることで自家消費率が上がり、投資対効果も向上するため、エコキュートの設置はおすすめです。ガス式との併用ではガスを別途購入する必要があり、太陽光発電では発電した電力を給湯器に使えないため、投資対効果が落ちます。
このことから、エコキュートは、修繕費を含めて光熱費がどれだけ安くなるかを考慮して、導入するとよいと思います。
トイレ
以前はあまりメンテナンス費用がかさまなかったトイレも、最近はメンテナンス費用がかかる傾向にあります。
トイレの便器とタンクは陶器でできています。以前は便座だけを交換すればよかったため、部分的な交換で済むトイレが多かったです。
しかし、現在のトイレは温風便座やウォシュレットが便器やタンクと一体になっているタイプが増えており、トイレが家電製品のようになったため、修理をするには本体ごと取り替える必要があります。
ウォシュレットが壊れて部分交換が可能な場合でも、部品の保管期間が終了していることもあります。部品が入手できないと、新しい本体を設置しなくてはなりません。その際、最低20万円以上はかかります。
トイレのメンテナンス費用を抑えるためには、便座は一体式ではなく分離式のものを選び、壊れた際には便座だけ交換できるようにしましょう。便座はホームセンターなどで、数万円で購入できます。
エアコン
エアコン1台当たりのメンテナンス費はそこまでかからず、最近の性能のよい家だと1〜2台で家全体を温められるため、メンテナンスする台数が少なく、費用も安く済みます。
一方、エアコンを複数台設置している場合は、その分費用がかさみトータルコストが高くなります。
性能のよい家は快適性に優れているだけでなく、エアコンの台数を減らせるため、コストを下げられます。エアコンは後付けの家電製品ではありますが、建物とセットで考え、メンテナンスコストと交換コストまでを考慮して、なるべく無駄のない設置計画を立てましょう。
浴室乾燥機
浴室乾燥機は電気式で、熱を生み出しているため傷みやすく、一定の年数が経つと壊れることが多いです。交換費用は10万円程度になります。
第3種換気扇
紹介している設備のなかでも、第3種換気扇は比較的メンテナンス費用がかかりません。換気扇には3種類がありますが、第3種換気は自然吸気と機械排気の換気扇です。機械排気によって室内の空気の圧力を下げると、自然に外から吸気される仕組みになっています。
自然吸気はフィルター交換くらいで済み、機械排気はモーターだけなので壊れにくい仕様です。仮に家全体のものを交換するとしても、10万円程度で済みます。そもそも、単純な仕組みのため、あまりメンテナンスが必要ない設備です。
インターホン
インターホンが故障した場合、電気屋さんに依頼すれば直してもらえます。費用は1〜2万円ほどです。しかし、機器全体を直すとなると、プラス数万円かかります。

コストパフォーマンスのよい家づくりのためには?
建物というのは、さまざまな設備が集合して作られており、修繕費は必ずかかってしまうものです。修繕費以外にも、家づくりでは初期費用・固定資産税・光熱費を考えて計画しないと、コストパフォーマンスのよい満足度の高い家づくりはできません。
今回はメンテナンス費用にフォーカスしてご紹介しました。ぜひ、この観点も設備選びの参考にしていただければと思います。
こちらの記事では、予算をケチると家の維持費が高くなる可能性について解説しています。ポイントと改善策も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
家のメンテナンス費用は設備によって大きく異なります。もちろん、快適な家づくりのために、色々な設備を設置するのはよいことです。ただし、初期費用ばかりを気にするのではなく、メンテナンス費用も考慮し、合わせてどれくらいかかるかを考えて家づくりの計画を立てましょう。
また、「家づくりについての詳しい知識がない」「具体的にどれくらいの費用を見積もっておけばいいの?」「どんな設備を選べばよいのかわからない」とお悩みの方は、平松建築にお任せください。
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