職人社長の家づくり工務店
2025/02/19
【注文住宅】固定資産税とは?節税できるポイントを徹底解説!

固定資産税は、選ぶ設備の内容によって節税できます。しかし固定資産税を抑えることのみにとらわれず、メンテナンスコストや快適性など、さまざまな視点からバランスを取る必要があります。
【この記事で分かること】
・固定資産税とは
・固定資産税の節税ポイント
・固定資産税を抑えつつ性能のいい家づくりをするには
【動画で確認したい人はこちら】
こんにちは!平松建築株式会社です。
私たちは、浜松市、磐田市、袋井市、掛川市を中心に、高耐震・高耐久で圧倒的な空気環境を誇る、トータルコストでお得な家づくりをお手伝いしています。これらの地域で安心・快適な住まいをお考えの方は、ぜひ私たちにご相談ください!
今回は、固定資産税について解説していきます。注文住宅を建てるうえで避けられないのが固定資産税ですが、誰しも「どうにか安くしたい」と考えるものではないでしょうか。
固定資産税を安くすることはできます。しかし、固定資産税を意識するだけでは快適な家づくりにならないため、バランスをとることが重要です。
今回は、固定資産税を節税できるポイントを抑えつつ、性能の優れた家づくりのための設備の選び方を紹介します。
固定資産税の基礎知識
固定資産税とは、土地や建物などの固定資産に対してかかる税金のことです。毎年1月1日時点で固定資産を所有している人は、固定資産税を納めなくてはなりません。土地には住宅用地だけではなく、田や畑なども当てはまります。
固定資産税は毎年4〜5月ごろに納付通知書が発送され、1年分の税額を4期に分けて納付するものです。また、第1期に1年分をまとめて納付することもできます。
固定資産税を支払う義務のある人は、毎年の1月1日に固定資産を所有している人です。よって、売却が1月2日以降の場合、売却した年の固定資産税は売主が納付します。
固定資産税の税額は、各自治体の評価によって決まるものです。固定資産の評価を元に評価額を決定し、税額が計算されます。
新築の住宅が受ける家屋調査の多くは、自治体が直接現地に訪れて行うのが一般的です。1〜3か月程度で評価が決まります。家屋調査では、屋根や外壁の資材や給排水の設備などがチェックされますが、評価の対象は建物内部の設備も含まれる点に注意しましょう。
家屋調査は30分程度で終了しますが、平面図を用意しておくと、調査がよりスムーズになります。
所有の建物が適正に評価されているかは、「縦覧帳簿」で確認することが可能です。縦覧帳簿によって、所有する建物と同じ市区町村内のほかの土地・家屋の価格を比較できるようになっています。これを縦覧制度といいます。
自治体にもよりますが、おおよそ4月〜7月の間に閲覧可能期間が設けられます。評価額に納得できない場合、納税通知書の交付から3か月を経過するまでなら、再審査を依頼できます。各自治体の担当部署に相談しましょう。
固定資産税の計算方法
固定資産税の計算方法は以下のとおりです。
固定資産税=固定資産税課税標準額(固定資産税評価額)×標準税率(1.4%)
税率は全国一律1.4%とされていますが、地方税であることから、各自治体の判断によって変更できます。
課税標準額は、調査の元に評価された固定資産税評価額に軽減措置を考慮したものです。軽減内容は市区町村によって異なるため、確認しておくとよいでしょう。
ただし、固定資産税の計算は評価額がいくらになるのかを事前に調べる必要があり、内容も複雑です。建物の購入前に固定資産税の概算を確認したい場合は、不動産会社などに相談しましょう。
固定資産税の節税できるポイントは?
固定資産税は、建物の内容や設備を工夫することで節税できます。各箇所をどのような資材を選べばいいか、どのような設計にすればよいかをみてみましょう。
ただし、固定資産税を安くしたいと思って節税だけを考えてしまうと、結果的にメンテナンスコストが増えてしまうこともあります。メンテナンスコストについても補足しつつ、節税できるポイントを紹介します。
ちなみに、固定資産税は使用されている資材や設備によって点数がつけられます。点数が低い方が固定資産税評価額が下がり、固定資産税が安くなる仕組みです。
屋根
屋根は、どんな資材を使用しているかによって点数が異なります。点数だけ見ると銅板波板が低いですが、錆びる素材を屋根にしてもよいでしょうか。これを聞いて、屋根はこの素材にしようと思う人はいないと思います。
化粧スレートボードも点数が低く設定されていますが、この資材は劣化しやすく、おすすめしません。固定資産税が安かったとしても、メンテナンスコストが高くなるためです。
こうして素材を絞っていくと、銅板・ステンレス板・瓦など丈夫なものがよいとなりますが、点数が高めです。このように、評価点数は、程度の低いものの点数は低く、程度のよいものほど点数が高く設定されています。
このことから、固定資産税も抑えられつつメンテナンスコストも下げられるバランスの取れたものはどれかというと、ガルバリウム鋼板であることが分かります。
また、屋根にはさまざまな形状があり、軒出の程度も異なります。素材の点数に対し、形状や軒出の程度ごとに設定された数字を掛け算することで、屋根に対するトータルの点数が決まる仕組みになっています。
10進んで3度上がる「3寸勾配」であれば0.9、それよりも勾配のきつい4.5寸勾配であれば1、さらに勾配の上がる7寸勾配であれば1.1を掛けることになります。つまり、角度があるほど点数が高くなるのです。
さらに、軒出が小さければ0.9、45cm程度のものなら1、それよりも大きいものなら1.2掛けるため、固定資産税の観点では、小さい方が有利です。ただ、軒出はメンテナンスコストや日射取得を考えると、あまり小さくすることはおすすめできません。
固定資産税とメンテナンスコストのバランスを考えると、屋根はガルバリウム鋼板で、勾配を緩めに設定し、軒出は45cm程度にするとよいでしょう。
屋根については、1点注意があります。屋根一体式のソーラーパネルになっている「建材型ソーラーパネル」を選んだ場合、普通の屋根より固定資産税がかかると覚えておきましょう。
通常のソーラーパネルは、屋根の上にステンレスの掴みなどを取り付け、パネルを上に乗せる分離式となっています。この分離式では、パネル部分は固定資産とみなされないため、課税されません。
しかし、一体式になっているものは建物の一部とみなされるため、課税対象になり、屋根の点数が上がります。
天窓
天窓は、設置するだけで大きな点数が加算されます。固定式か開閉式かで点数が変わりますが、開閉式は固定式の2倍近くの点数です。さらに、施工の程度のよいもの・普通のもの・程度の悪いものといった、程度ごとに設定された数字で掛け算します。
天窓があるとおしゃれですが、その分、固定資産税が課税されることを押さえておきましょう。
鉄筋コンクリート
鉄筋コンクリートで作られた基礎高は、地上から高さがあるほど点数も高くなります。ただし、高い方が点検できて水害リスクが削減できるため、ある程度高さがある方がおすすめです。
点数をなるべく抑えるなら地上高30cmになりますが、家を長持ちさせるうえで欠かせない点検に支障をきたすため、絶対にやってはいけません。実際に、現在は地上高30cmほどの家はほとんどなく、これほど低い家は、点検する概念がない時代に建てられた家が大半です。
現在では、45cm〜60cmほどの基礎高が平均的です。固定資産税を下げるために基礎高を下げてください、というような注文はしないほうがよいでしょう。
外壁
外壁は資材によって点数が異なり、さらに形状を掛けて計算します。ここでいう形状とは、建物の形に凹凸がどれくらいあるかということです。
凹凸がなく正方形に近いものなら0.8、延べ床面積が30坪程度で多少凹凸があるものなら1、凹凸の多いものや細長いものなら1.3を掛けます。つまり、複雑な形状のものにはお金がかかります。
外壁の資材にはサイディングがあり、窯業系サイディングも含まれます。点数が低いのですが、メンテナンスコストが上がるため、避けた方がよいでしょう。一方、塗装の薄付外装吹付仕上げも点数が低いですが、こちらは状況によってはおすすめできます。
一方、タイルは点数が高いです。点数が高いということはメリットが多いのではと思えますが、タイルは剥がれる可能性があるため、メンテナンスコストが高くなるといったリスクがあります。タイルを選びたいのであれば、取れにくい仕様になっているか、裏側の下地はどうかといった部分を確認することが大切です。
趣が出て人気の漆喰壁は、外壁のなかで最も点数の高いタイプです。漆喰壁は年数を重ねることで石質化するため、劣化しにくく質は優れていますが、固定資産税が上がる要因になるため注意が必要です。
外壁とは異なりますが、階高(建物の高さ)も固定資産税を抑えるためのポイントになります。階高は低い方が点数は低くなります。それだけでなく、建物の高さを低くすることで必要な材料は少なくなり、見た目もおしゃれになるので、案外有効な方法といえます。
また、建物はシンプルに作った方が固定資産税やメンテナンスコストが下げられると覚えておきましょう。外壁面積が少なく済むことから、光熱費の削減も期待できます。
クロス
室内のクロスに何を使うのかでも点数が変わります。
一般的なクロスと比べると、塗り壁は3倍ほどの点数です。また、外壁と同じように、室内のタイルも点数が高くなります。極端な例のため推奨はしませんが、思い切ってクロスを貼らずに石膏ボード仕上げにすると、固定資産税は抑えられます。
壁や天井のクロス以外にも、床の素材も影響します。一般的なフローリングと比べると、畳の点数は高いです。しかし、すべての床を畳にすることは少ないため、そこまで気にする必要はないでしょう。畳以外にも外壁と同じように、石材やタイルなどの点数は上がる傾向にあります。
ほかにも、壁の断熱材の質や建具も点数に影響します。建具に関しては、こだわった間取りだと点数が上がる傾向にあります。
各種設備
細かなところでいうと、電気の配線やドアホンも評価されます。意外に点数が高いですが、外す選択はしにくい設備であるため、受け入れる必要があるでしょう。
給湯器も外せない設備になりますが、形式によって点数が異なるため、製品を選ぶことで節税になります。給湯器はガスやタンクがない通常の給湯器と、エコキュートの貯湯式の2種類です。この2つでは、エコキュートの方が高くなります。
さらに、容量の大きさによって掛け算され、平均的な370L程度のものであれば1掛けですが、460L程度の大きなタイプであれば1.1掛けです。
給湯器だけに限りませんが、点数だけ見ると大きな差があるように見えても、実際に計算するとあまり変わらないと感じることもあります。実際に計算してみると実感できるでしょう。
こちらの記事では、固定資産税が高くなる設備10選を紹介しています。要注意設備と解決方法も解説していますので、ぜひあわせてお役立てください。
まとめ
固定資産税を下げるなら、設備に注目することも必要ですが、建物を木造にするとよいでしょう。評価額は経過年数に応じて補正が入ります。木造とコンクリートを比べると、木造の方が補正率は早く下がるため、トータルの納付額が少なくなるのです。
よって、固定資産税を考慮した家づくりをしたいなら木造にして、加えてメンテナンスコストと評価点数を意識すると、満足度の高い家づくりが叶うでしょう。
満足度の高い性能のよい家、かつコストパフォーマンスの優れた家づくりを求めるなら、私たち平松建設にお任せください。設備の提案だけでなく、予算算出のお手伝いもいたします。
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