職人社長の家づくり工務店
2025/02/19
外壁材と屋根材を種類ごとに比較!メンテナンスの頻度と費用

外壁材と屋根材の種類のおすすめは、メンテナンスコストを抑えられる金属系サイディングやガルバリウム鋼板などの金属系素材です。これらは耐久性が高く、メンテナンスの手間が少ないため、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。
この記事で分かること
外壁材や屋根材のメンテナンスの頻度と費用
なぜメンテナンスが重要なのか
おすすめの外壁材と屋根材の種類
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こんにちは!平松建築株式会社です。
私たちは、浜松市、磐田市、袋井市、掛川市を中心に、高耐震・高耐久で圧倒的な空気環境を誇る、トータルコストでお得な家づくりをお手伝いしています。これらの地域で安心・快適な住まいをお考えの方は、ぜひ私たちにご相談ください!
住宅のメンテナンスのなかでも、外壁や屋根の劣化対策はとくに費用がかかります。屋根と外壁は、雨漏りを防ぎ、建物の寿命を左右する重要な部分です。これを事前に考えておかないと、10年後に後悔することもあるため、早めの対策が大切です。
また、60歳を過ぎて定年を迎えると、収入が限られるなかで大規模な修繕が必要になることもあります。そのため、できるだけ早めに外壁や屋根のメンテナンスについて考えておくことが大切です。
今回は、外壁材や屋根材の種類別にメンテナンスの頻度と費用をわかりやすく解説します。住宅コストが増えて困っている方は、ぜひ参考にしてください。
外壁材の種類とメンテナンス
外壁材は、建物の美観を保つだけでなく、雨風や気温の変化などから家を守る大切な役割を持っています。しかし、外壁の劣化は目立ちにくく、気づかないうちに進行することが多いため、定期的なチェックが必要です。
劣化が進むと、修繕にかかる費用が高額になることもあります。こうした事態を防ぐためにも、早めの対策を考えておきましょう。
また、構造耐力上主要な部分・雨漏りに関して何か不具合が出た場合、保険が適用される可能性もあります。ここからは、主な外壁材の種類や特徴、メンテナンスの頻度や費用について詳しく解説します。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメントを主原料とした外壁材で、日本の住宅で最も多く使用されています。70〜80%のシェアを誇り、豊富なデザインや施工のしやすさが人気の理由です。
この外壁材は、色や柄のバリエーションが豊富で、さまざまな住宅スタイルに対応できます。また、工場で生産されるため品質にばらつきが少なく、施工が比較的簡単でコストを抑えられる点も魅力です。
さらに、メンテナンス費用は1㎡あたり約3,500円〜5,000円と比較的手頃で、経済的なメリットもあります。
しかし、水分を吸収しやすい性質があるため、膨張や凍害のリスクがあり、約10年ごとにメンテナンスが必要です。また、太陽の熱をためこみやすく、夏場は家の中が暑くなりやすい点もデメリットとして挙げられます。
耐久性を保つためには、定期的なチェックと適切なメンテナンスが欠かせません。
金属系サイディング
金属系サイディングは、表面にガルバリウム鋼板を使用し、裏側に断熱材を施した外壁材です。
この外壁材の大きなメリットは、優れた断熱性と耐久性を持ち、メンテナンスコストを抑えられる点です。また、防水性も高いため、長期間安心して使用できます。メンテナンスはほとんど不要ですが、色あせやコーキングの劣化が気になる方は、約20年ごとに行うとよいでしょう。
1㎡あたりの単価は約4,000円〜6,000円とやや高めですが、長期的に見るとメンテナンス回数が少なく済むため、コストパフォーマンスに優れた外壁材といえます。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、プラスチックの仲間である「塩化ビニル樹脂」を主原料としている外壁材です。重量も非常に軽く、窯業系サイディングの約1/10しかありません。
この外壁材の大きなメリットは、耐久性が高く、寒さに強い点です。ひび割れしにくく、さらに顔料が練りこまれているため再塗装の必要がありません。また、つなぎ目のコーティングも不要なため、メンテナンスの手間がほとんどかからないのも魅力です。
メンテナンス費用は、1㎡あたり約7,000円〜9,000円です。
一方で、デザインの幅が狭いことがデメリットです。デザインの選択肢が限られるため、外壁の色やデザインにこだわりたい方には向いていません。
木質系サイディング
木質系サイディングは、無垢の木材を使用しており、温かみのある外観が特徴です。木材を素材にしているため、強度や耐久性に不安を感じる方もいるかもしれません。しかし、最近では木材に処理を施し、耐久性や防火性を高めた製品も増えてきています。
木質系サイディングの最大のメリットは、優れた断熱性です。また、木材ならではのナチュラルな質感や、木のぬくもりを感じられる点も大きな魅力となります。
一方、デメリットは、水や湿気に弱いため変色や腐食のリスクがあることが挙げられます。メンテナンス頻度は7年〜10年となっており、1㎡あたり約6,000円〜8,000円と比較的高額です。
木質系サイディングはコストがかかっても、こだわりの家にしたい方に向いています。
モルタル
モルタルは、セメント、砂、水を混ぜ合わせた材料で、外壁として使用されることが多いです。特徴的な点は、防火性が高く、継ぎ目がないため自由なデザインが可能なことです。
しかし、モルタルは職人の手作業で施工されるため、仕上がりに差が出やすく、現場での品質管理が耐久性に影響を与えます。適切に施工されれば、耐用年数は約30年とされていますが、地震や揺れでひび割れが発生しやすいため注意が必要です。
ひび割れが起きると、雨水が浸入し腐食や雨漏りの原因になります。また、チョーキングや剥がれなども劣化の兆候です。
そのため、モルタル外壁は定期的なメンテナンスが不可欠です。メンテナンスの目安は5年〜10年ごとで、1㎡あたり約1,500円〜4,000円の費用がかかります。
タイル
タイルは、粘土を主成分とした原料を板状にして焼き固めた外壁材で、非常に高い耐久性を誇ります。タイル自体が硬く、傷や摩耗に強いため、長期間使用しても経年劣化がほとんど見られません。
また、紫外線の影響で変色しにくく、吸水しないため、雨による影響や汚れも少ない点が魅力です。
ただし、タイルは下地が劣化することがあります。下地が劣化すると、目地が浮いたり劣化したりすることがあるため、定期的な点検が必要です。必要に応じて、目地の補修やタイルの張り替えを行いましょう。
メンテナンスの目安は10年〜15年ごとで、1㎡あたり約7,000円〜9,000円の費用がかかります。
ALC
ALCは、軽量で気泡が入っている特殊コンクリートのことを指し、主な原料は珪石、セメント、生石灰、アルミ粉末です。
ALCは、内部に気泡があり、遮音性に優れています。音の出入りを防ぎ、外部や近隣の騒音が気になる場合におすすめです。また、耐久性と耐震性も高く、断熱効果や火に強い特性を持ち、地震時にも影響を受けにくいです。
さらに、自然由来の成分を多く含んでおり、化学物質や有害物質も含まれていないため、環境に優しい素材です。
ALCのデメリットは、価格が高い点が挙げられます。1㎡あたり約7,000円〜15,000円と、ほかの建材に比べて高額です。
また、防水性が弱いため、水分を吸いやすく、メンテナンスが10年〜15年ごとに必要です。水分を吸うことで、耐熱性や調湿性が低下するため、定期的な防水対策が求められます。
ALCは、音を防ぎ、耐久性や断熱性に優れた素材ですが、価格やメンテナンスには注意が必要です。
屋根材の種類とメンテナンス
屋根材は、建物を守るために非常に重要な役割を果たします。しかし、屋根材にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴やメンテナンス方法が異なります。適切な管理を怠ると、雨漏りや建物の劣化を引き起こす原因となるため、しっかりとメンテナンスを行うことが大切です。
ここでは、主要な屋根材の種類やそれぞれの特徴、そしてメンテナンスの頻度や費用について解説します。
スレート屋根
スレート屋根は、セメントに繊維素材を混ぜた原料を板状に成形し、塗装をした屋根材です。価格は約4,500円〜8,000円と比較的安く、カラーバリエーションも豊富なため、見た目を選びやすいのが特徴です。このため、提案する会社が多く、一般的に多く使用されています。
ただし、スレート屋根は塗装によって防水性が確保されているため、劣化が早く、定期的な塗装メンテナンスが必要です。塗装の頻度は10年〜20年ごとに行うとよいでしょう。
スレート屋根は軽量であるため、耐震性には優れていますが、人の重さや積雪によって割れてしまうことがあります。とくに災害時や強風時には注意が必要です。
また、2006年以降、健康リスクが指摘されたアスベストの使用が禁止され、現在のスレート屋根はアスベストを含まないものが主流です。従来のアスベストを含んだ製品と比べると劣化しやすくなっているため、早期の点検と塗装が重要です。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと特殊な亜鉛の合金メッキが施された屋根材です。価格は約6,500円〜9,000円と高めですが、金属屋根の弱点であるサビに強く、メンテナンス頻度も抑えられるため、非常におすすめの素材です。
また、耐久性が非常に高く、塗装の頻度も少ないため、長期的なコストパフォーマンスにも優れています。色褪せやコーキング周りの劣化が気になる場合は、20年を目安にメンテナンスを行うとよいでしょう。
一般社団法人JBN・全国工務店協会「住まいの健康計画表」によると、長期的なメンテナンスを含めると、スレート屋根の方が高く、費用差は約50万円です。初期費用を抑えようとすると、後々の修繕費用が増える可能性があるため、長期的なメンテナンスも考慮した上で選択することが重要です。
瓦屋根
瓦屋根は、古くから日本の住宅で使用されてきた屋根材で、重厚感のある外観が特徴的です。非常に高い耐久性を誇り、最長で50年以上持つこともあります。また、断熱性や遮音性、耐火性に優れています。
一方で、台風や強風、さらには人が歩くことによって瓦が割れることがあるため、注意が必要です。破損した場合は1枚単位での交換が可能ですが、施工できる職人が減少しているため、交換費用が高くなることがあります。
また、価格もスレート屋根やガルバリウム鋼板に比べて、約8,000円〜12,000円と高額です。屋根材の選び方は、建物の構造や立地によっても変わります。各屋根材の特徴、メンテナンス頻度、費用を総合的に考慮して選ぶことが大切です。
こちらの記事では、床材の種類と特徴について解説しています。メリット・デメリットから床暖房との相性も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
外壁材と屋根材のメンテナンスは、事前にメンテナンスコストや頻度を計画しながら進めることで、大幅にコストを削減できます。メンテナンスコストのかからない家はよい家づくりにつながります。
とくに、屋根は「ガルバリウム鋼板」、外壁は「金属系サイディング」といった金属系素材を使用すると、耐久性が高く、メンテナンスコストを抑えられます。どちらも長期的なコストパフォーマンスに優れており、将来的な負担も軽減できるでしょう。
平松建築では、お客様一人ひとりのご希望をしっかりとお聞きし、最適な屋根材や外壁材をご提案します。家づくりでお悩みのことがあれば、平松建築へお気軽にご相談ください。