職人社長の家づくり工務店
2025/02/19
今すぐできるサッシの結露対策3選!樹脂サッシVS複合サッシも解説

サッシの結露対策をすることは、快適で健康な生活につながります。結露を放置すると、健康に影響を及ぼしたり建物の劣化につながったりするため、十分な対策が必要です。本記事では、結露が起こる原理や今すぐできる対策について解説します。
この記事でわかること
・なぜ結露が発生するのか
・結露を放置するリスク
・おすすめの結露対策
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こんにちは!平松建築株式会社です。
私たちは、浜松市、磐田市、袋井市、掛川市を中心に、高耐震・高耐久で圧倒的な空気環境を誇る、トータルコストでお得な家づくりをお手伝いしています。これらの地域で安心・快適な住まいをお考えの方は、ぜひ私たちにご相談ください!
健康で快適に暮らせる家をつくるためには、結露対策がとても大切です。結露を放置すると、カビが発生する原因になります。結露ができるかどうかは、家の性能によって大きく左右されます。
今回は、結露が発生する仕組みや結露しにくいサッシの選び方、結露対策について解説します。家づくりでよく選ばれる「樹脂サッシ」と「アルミ複合サッシ」の2種類を比較しながらご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
結露発生のメカニズム
そもそも、なぜ結露が起こるのでしょうか。結露が発生するメカニズムを理解することで効果的な対策が見えてきます。ここから、結露が発生する理由と抑えるためのポイントを解説します。
結露抑制の基本
結露とは、固体状態における物質の表面、または内部で、空気中の水蒸気が凝縮する現象です。これは、冷たい飲み物を入れたグラスの周りに水滴がつくのと同じ仕組みです。
家の結露は、室内が暖かく湿度が高い状態で、サッシの表面温度が低いときに発生します。具体的には、空気中の湿気が冷やされて相対温度が100%以上になり、溢れた分が水滴になるという原理です。
そのため、結露を防ぐには、サッシの表面温度を下げないことが重要です。そのためには、断熱性の高いサッシを選ぶことがポイントになります。断熱性の高いサッシを使うことで、室内と外の温度差が小さくなり、結露を防げます。
また、日常生活のなかで工夫することで、さらに結露を抑えることも可能です。たとえば、こまめに換気を行うことで室内の湿気を外に逃がし、温度差を減らせます。さらに、洗濯物を室内に干さないようにすることで、水蒸気の発生を抑え、結露のリスクを軽減できます。
このように、性能の高いサッシを選び、日常的な対策を取り入れることで、結露のない快適な住まいを実現できるでしょう。
結露を放置したときに起こるトラブル
結露をそのままにしておくと、人にも建物にも悪い影響を与える可能性があります。どのようなトラブルが起こるのかを知ることで、結露対策の大切さを実感できるでしょう。
ここでは、結露を放置することで起こりやすいトラブルを3つに分けて詳しく解説します。
カビ・ダニの発生
結露を長時間放置すると、水滴が窓の下に流れ、やがて水溜まりが発生します。水が溜まった部分は常に湿度が高いため、カビが生えやすい状態です。
また、水だけでなく、埃があるとカビが増えやすくなります。さらに、カビは胞子を放出し、その胞子をエサにしてダニが増えてしまうため、結露を放置するとカビだけでなくダニまで発生する原因にもなります。
カビやダニは、アトピー性皮膚炎や子どものぜんそくを引き起こすことがあるため、早めに対処しないと健康被害につながる可能性があります。とくに、肌が弱い人や小さな子どもがいる家庭では、結露をこまめに拭き取るなど、結露対策が必要です。
シロアリなど害虫の発生
結露を放置すると、湿気や暗い場所を好むシロアリなどの害虫が発生しやすくなります。とくに、シロアリは壁の中や床下など、普段目に見えない場所で繁殖しやすいため、気づいたときにはすでに大量発生していることもあるでしょう。
シロアリは木材をエサにする害虫で、湿った木材は食べやすいため、結露によって湿気がこもると被害が拡大しやすくなります。被害が進行すると、家の構造が弱くなり、最悪の場合リフォームが必要になることもあります。
結露対策をしっかり行うことは、シロアリの発生を防ぎ、大切な家を長く守るためにも重要です。
水分による建物の劣化
結露によって窓周辺や床が濡れた状態が続くと、シミができる原因になります。見た目が悪くなるだけでなく、放置すると壁紙がはがれたり、石膏ボードや床下まで湿気が広がり、家の土台や柱が腐食してしまうこともあります。
また、アルミや鉄製の建材はサビが発生しやすく、木材の場合は黒カビが生えてしまうこともあります。こうした劣化が進むと、家の耐久性が低下し、最終的には大規模な修繕やリフォームが必要です。
「少しの結露だから」と油断せず、こまめに拭き取る・換気をするなど、日頃から対策を行いましょう。
今すぐできる!サッシの結露対策3選
ここからは、手軽に始められる結露対策を紹介します。
換気をする、洗濯物の部屋干しを避けるなどの基本的な対策に加えて、便利なアイテムを活用するのもおすすめです。自分に合った方法を選び、できることから取り組んでみましょう。
結露予防グッズを使用する
結露対策には、結露予防グッズを使うのがおすすめです。たとえば、結露吸水断熱パネルは、窓に貼ることで外からの冷気を遮断し、結露の発生を抑える効果があります。これと同じ仕組みで、サッシ枠断熱テープや窓ガラス断熱シートなども役立ちます。
また、手軽に使える結露防止スプレーも便利です。窓にスプレーすると薄い膜ができ、水分を吸収して結露の発生を抑えてくれます。さらに、防カビ効果や断熱性を備えたタイプもあるため、用途に応じて選ぶとよいでしょう。
ただし、どのグッズも結露を完全に防ぐわけではないため、こまめな換気や温度調整など、ほかの対策と併用することが大切です。
台所用洗剤を使用する
台所用洗剤に含まれる界面活性剤には水を弾く性質があります。この特性を利用して窓に塗ると、薄い膜ができて結露の発生を防げます。
手順は以下のとおりです。
1.まず、窓の汚れを落とすために乾拭きする。
2.台所洗剤を水で20倍ほどに薄めたものを雑巾に染み込ませ、窓全体に塗る。
3.最後に乾拭きして仕上げる。
ただし、効果は約1週間と短いため、週に1回程度の頻度で繰り返す必要があります。それでも、家にあるもので手軽に対策できるのは大きなメリットです。
除湿機を使用する
除湿機は、室内の湿気を調整できる便利な家電製品です。結露は、空気中の水蒸気量が増えることで発生するため、除湿機を活用して湿度を適切にコントロールすれば、結露を防げます。
「除湿機を使うと部屋が乾燥しすぎるのでは?」と心配する方もいるかもしれません。しかし、快適な湿度を保ちつつ除湿できる製品もあるため、乾燥が気になる場合はそういった製品を選ぶとよいでしょう。
また、除湿機の効果をより高めるために、洗濯物を部屋干ししない、結露しやすい窓の近くに水槽や加湿器を置かないなど、日常生活の中で湿気を増やさない工夫を取り入れることも大切です。
こうした対策を組み合わせることで、より効果的に結露を防げます。
本格対策!結露が起きにくいサッシ選びのコツ
これまで紹介した対策をしっかりと実行することも大切ですが、結露を本格的に予防したいのであれば、サッシ選びが非常に重要です。サッシにはさまざまな種類がありますが、とくに「樹脂サッシ」と「アルミ樹脂複合サッシ」は、家づくりで選ばれることが多いです。
ここでは、それぞれの特徴を比較し、結露を防ぐために最適なサッシ選びのポイントを解説します。
樹脂サッシ
樹脂サッシは、塩化ビニル樹脂から成型されたサッシ枠に複層ガラスなどで構成された窓です。素材自体の断熱性に優れており、アルミ樹脂複合サッシと比べても効果的に温度差を調整できます。
高い断熱性能を誇る樹脂サッシは、室内側のガラスやフレームに触れても冬の冷たさをほとんど感じません。
結露対策でいえば、オール樹脂サッシのほうが有利です。しかし、アルミ樹脂複合サッシでも、ガラスが何枚入っているのかガスケットが樹脂なのかなど、すべてを合わせて断熱性能が決まります。
性能のよい樹脂サッシと性能のよいアルミ複合樹脂サッシで比較する場合、そこまで大きく差が出るわけではありません。
アルミ樹脂複合サッシ
アルミ樹脂複合サッシとは、アルミと樹脂の2つの素材が用いられているサッシのことです。構造上、アルミ部分が室内にまでないと強度を担保できないため、その部分から湿気が入り込み、サッシの枠の中で空気が冷やされて結露が起こる可能性があります。
しかし、高性能なアルミ樹脂複合サッシは、結露を防ぐための工夫が施されており、結露しにくい構造になっています。トリプルガラスや複層ガラスを採用した高性能な窓は、室内に接する部分に厚みのある樹脂が使われ、冷たさが伝わりにくくなっているため、結露を防げます。
樹脂でカバーがなかったり、薄かったりすると結露しやすくなるため、アルミ樹脂複合サッシを選ぶ際は、アルミが室内部分のどこまで入っているのか、そしてどれだけ樹脂でカバーされているのかを確認することが重要です。
樹脂サッシ・アルミ樹脂複合サッシどちらがいい?
樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシのどちらを選ぶか迷う方も多いでしょう。性能のよい樹脂サッシと性能のよいアルミ樹脂複合サッシを比較した場合、結露防止の観点では大きな差はありません。
そのため、結露防止だけでなく、コスト面、デザイン性、耐久性なども含めて総合的に判断することが重要です。建築会社によって取り扱うサッシの種類や価格が異なるため、一概にどちらがよいとは言えません。
一般的に、アルミ樹脂複合サッシは初期コストが高いですが、劣化がほとんどなく、メンテナンスコストを抑えられます。建築会社によっては、樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシがほぼ同じ価格で提供されている場合もあり、その場合はアルミ樹脂複合サッシを選ぶのがよいでしょう。
最終的には、建築会社からの意見を聞きながら、総合的にどちらのサッシが自分の家に合っているのかを選ぶことをおすすめします。
こちらの記事では、外壁材と屋根材を種類ごとに比較しています。メンテナンスの頻度と費用も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
冬は室内と外気温の差が大きいため、結露が発生しやすくなります。結露を放置すると、健康に影響を及ぼしたり建物の劣化につながったりするため、十分な対策が必要です。
家づくりでは、窓サッシの性能がポイントになります。性能が高ければ、樹脂サッシでもアルミ樹脂複合サッシでも大きな差はありません。そのため、コスト面やデザイン性、耐久性なども含めて総合的に考えましょう。
平松建設では、お客様のニーズをしっかりと伺った上で、最適な窓サッシの提案をさせていただきます。お客様に寄り添い、誠意を持って対応いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。